第51話

「うん、いろいろあって、二人はもうお父さんと暮らすのは・・・・・」





「無理そうなのね?」





「うん・・・・精神的にもよくないと思う。お母さんに迷惑をかけることは分かってるけど。いい子たちだから。」






「自分の娘に、娘と息子のことをお願いされるなんてね・・・・」





お母さんは、乾いたような笑い方をした。





「ごめんなさい・・・お母さんは仕事をしたい人だから、申し訳ないけど。もうお母さんにお願いするしかなくて。」





お母さんのほうを見ると、母は外を見ていた。




私も外を見ると雨が降っている。




「凜々花は来ないの?こっちに。」





母がそんなことを言ってくるとは思わなかった。





「うん、お父さんを一人にはできないよ。そっちでもお母さんが大変かことがあったら、私すぐに駆け付けるから。」





「わかったわ。二人のことは私が引き取るわ。」

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