第52話

そう言ってくれたことにホッとしたけど、寂しくもあった。





姉弟3人一緒にいることができるのはもうないんだ。




お母さんは仕事を残してきたらしく、話が終わったら仕事にもどった。





二人を引き取ることに関しては、お母さんがお父さんに連絡をして話し合うと言ってくれた。






私は雨が止むのを待ちながら、アイスティーを飲んだ。





氷が解けていて、薄くなっている。とても飲めたようなものではなく、外に出た。





雨はやまない。





そう家から遠くないため、走りながら家に向かった。





家に着くころにはずぶ濡れになってしまった。




玄関で水浸しの私を見て「おねーちゃん⁉もーっ、早くお風呂入って!風邪ひいちゃうよ!」と言いながらタオルを渡してくる茉莉花を見てまた、泣きそうになった。






お風呂の中で、少しだけ泣いた。

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