第50話
放課後になり、母と待ち合わせをしていたカフェに着いた。
先に着いた私は席に座りアイスティーを頼む。
二人が離婚してから、直接会うことはなかったため、会うのは小6以来だ。
カフェに入り、数分すると母が入ってきた。
「あぁ、先に来てたのね。久しぶりね凜々花。」
スーツを着ている母は相変わらずキャリアウーマンのようだ。
「久しぶり、お母さん。」
彼女はホットコーヒーを頼んだ。
「お父さん、どう?」
お父さんが入院していることだけ伝えていた。
「うん、目は覚ましたんだけど。今回の入院、自殺未遂をして、入院したの。」
母は、少し目を見開いたが、冷静に戻り私の話を聞いた。
「私たちの存在が、お父さんを追い詰めたみたい。」
下を向きながら話す。
「私がしっかりしていなかったから。」
「それで、私はどうすればいいの?」
いつの間にか運ばれてきたコーヒーを口に入れ、母は聞いてきた。
「春樹と、茉莉花をお母さんのほうで引き取ることはできない?」
「あの二人を?」
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