第44話

「お父さんが、最近イライラしていることがあって、ちょうど2人がお父さんとぶつかっちゃって以来…あんまり、仲が良くなくて…」というしかなかった。





「だとしても、父親が入院してるんだから!」




「すいません…」




「凛々花ちゃんがちゃんとしていればこんなことにはならなかったんじゃないの?父親が仕事をしているんだから、家のことはあなたがするべきだし、家族の変化にも気がつくことができないなんて…」




叔母はそう言ってため息を吐いた。




わざわざ遠くから来てくれた叔母は疲れているらしく、一回ホテルに行ってからまた明日病院に来ると言った。




一人で病院で待つのは怖かった。





父には何もないことはわかっている。





命に別状はないし、目は覚ます。




でも、私がもっとしっかりしていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る