第43話

「薬の………過剰摂取…?」




病院に運ばれた父は無事だった。まだ眠っているけど、命に別状はないらしい。





父は…自殺しようとしていた。




睡眠薬を大量に飲み、死のうとしていた。





父子家庭で、子どもたちは未成年ということもあり、大人が必要で父の姉が来てくれた。





叔母が医者から聞いた話が、さっきの話だ。






「ねえ、何かあったの?追い詰められるようなこととか…あった…?」





「もう、ずっといい作品が書けてないみたいで…」




そういうと「そう…」と叔母は言った。






「茉莉花と、春樹は先に帰ってて。明日も学校でしょ?お金渡すからタクシーで帰りな。私はお父さんが目を覚ますの待つから。」




そういうと2人はその指示にしたがい、帰っていった。





2人の後ろ姿を見ながら叔母は「あの2人は、父親が心配ではないの?」と、少し怒り気味で聞いてきた。

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