3者懇談

第39話

月曜になり、いつも通り学校で勉強をしていた。




授業が終わって、バイトに行こうと思い、その前に携帯を開いたら、ちょうど電話が来ていた。




電話を取ると、「おねーちゃん・・・3者懇談にお父さんが来ない。」と茉莉花が泣いていた。




バイトに行かなければいけないけど、茉莉花のことも大事だ。




「どうにかするから、もうちょっと待ってもらえるように先生に言える?」と聞くと小さな声で「わかった。」と答えた。




お父さんに何度電話をしても電話に出てくれない。




しょうがないから、この間のバイトの休みの日に代わりに入った角田さんに連絡しバイトを変わってもらえないか聞くとあっさり了承してくれた。




中学校の校舎に高校の制服を着て入るのは少し目立つ。茉莉花が学校の玄関で待っていて、先生のところまで連れて行ってくれた。




茉莉花の担任は、昨年私の担任だった人だ。




渡辺先生といい、女の先生で、厳しいがとても親身になって色々話を聞いてくれるいい先生だった。




私は先生に遅くなったことを謝った。




「すみません・・・遅くなって・・・父には伝えたのですが・・・・・多分仕事中で集中していて時間に気が付いていないのだと思います。」




そう言うと、うちの事情を知っている先生は、怒らずに



「大丈夫よ。」と言ってくれた。

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