第37話
彼についていくと、大きなビルがあり、会員制のバーが見えた。
「え・・・・ここ?」
そう聞くと彼は頷く。
この辺で有名な会員制のバーで、限られた人しか飲みに来ることはできない完全予約制のバーだ。
「こっち。」と言われてついていくと、カウンターに男の人がいた。
「えっと、仁のお友だちだよね?」と声を掛けられる。
友だちかどうかは分からないけど、「たぶん・・・」と答えると彼も「同級生。雇えよ。」と店長さんに向かって言った。
「まぁ、新しい人探そうと思ってたからいいけど。」
と店長さんは言った。
そのあとは、詳しい話を聞きバイトにいつ入るかなどを決めた。
来月から、平日の夜はこのバーでバイトをして、レストランのほうは減らすことにした。
レストランは土日の昼に入って、夜は入れるだけバーの方に入れてほしいと言った。
店長さんは、「人が足りてないから助かる。」と言ってくれた。
レストランも齟齬と内容が慣れているから、悪くはないが、時給がバーの方が断然よかった。
高校生だから、遅くまではバイトはできないが、仕込みの時間を合わせるとバーと入れる時間は同じなのに給料は1.5倍ほどもらえるらしい。
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