第35話

「朝か・・・」




目が覚め外を見ると雪は積もっていないようで安心した。




いつも通り朝ご飯を作りながらカレンダーを確認する。




皆の予定は大体家族で共有しているカレンダーに書いているから、カレンダーを見たら、みんなの予定が分かる。




春樹は部活の試合で、茉莉花は図書館で勉強らしい。お父さんはいつも通り部屋で執筆だろう。




私は二人の分のお弁当とお父さんの分の昼ご飯を用意して、家事をしていたらいつの間にか面接の時間に近づいていた。





向かったバーの前に着くと、名前を確認する。ビルの3階にあり小さな階段をカツカツ音を立てながら上る。




「おい。」




肩をつかまれて、振り返ると東雲君がいた。




「あっ、昨日ぶり。」




「あぁ・・・その店に用事なのか?」





そう聞く彼に、首をかしげながら「うん。」と答えた。





「何の用事?」



「バイトの面接だけど・・・なんで?」




「やめたほうがいい。この店、時間通りに返してもらえないし、残業しても給料もらえない。とゆうか、給料もらえない月もあるらしい。」






「え・・・ほんと?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る