第24話

制服を着ていたから余計にだろう。




私は「結構です。」と断ったけど、なかなか離してくれる気はないようで掴まれた腕は離れない。




「やめてください。」




「何してんだよ。」




私の背後からきた手にナンパ男は殴られて吹っ飛ばされた。




「!?」



私はびっくりして振り返る。




「こっち」




彼はそう言って私の腕を引くと、コンビニまで走った。




コンビニまで着くと、私は息が切れて息を整えながら




「ありがとう」と言った。




助けてくれた人の方を見ると、東雲くんだった。




「泣いた跡がある。怖かった?」



優しく聞いてくる彼は、学校で聞くような怖い不良の雰囲気はない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る