第25話
「ううん、大丈夫。」
涙の跡は、ナンパのせいではない。
日向のことで泣いたものだ。
彼は、優しく私の頭を撫でる。金髪で中性的な彼の目は少し目つきが悪い。
「送ってく。」彼はそう言った。
「大丈夫だよ。」そう言っても首を振って、許してくれない。
私は諦めて「ありがとう。」と言って送ってもらうことにした。
帰り道、私たちは特に話すことはなかった。
人に優しくしてもらったのはいつぶりだろうか。
家に着くと、彼は「じゃあ。」といい、来た道を帰っていった。
「ありがとう。」というと、「別に。」と言っていた。
家に帰ると、ガシャンと何かが割れるような音がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます