第21話
中身のハンカチは、可愛いピンクで周りにはレースがついている。
ザ女の子って感じのものだ。
返されても困るだろう。
可愛いものはあまり持っていなくて、正直嬉しかった。
彼は、「別に…」というと、教室から出て行く。
授業を受ける気は無いようだ。
クラスメイトはコソコソ話していたが、授業が始まり、静かになった。
私もハンカチをしまうと授業に集中した。
放課後になると、日向と女の子が手を繋ぎ歩いていた。
彼は、束縛が強い。
同じ学校の子だったのか…
そう思いながら、少し遠くにいる彼たちを見る。
胸がズキっとした。
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