第20話

「なに?」と聞くと、綺麗にラッピングしてある袋を渡してきた。




不思議に思って、開けるとハンカチが入っていた。




クラスの人はこそこそ話している。




まぁ、不良で怖がられている男子が、プレゼントを渡し始めたら誰もが噂もしたくもなると思う。




でも、こんなものを貰う理由がわからなかった。




彼の顔を見上げると、見覚えがある。





記憶を蘇らせて考えると、昨日ハンカチを渡した人だった。





クラスメイトにそんなに興味がないため、顔を覚えていなくて気がつかなかった。





そもそも!東雲くんは、学校にあまり来ないし、顔を合わせたことはあまりないのだ。





「わざわざ、よかったのに。でもありがとう。」





返すのも悪いと思った。

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