第10話

バイト先に着くと、もうシフトが始まる3分前でギリギリだ。急いで着替えホールに立つ。




平日ということもあって、そんなに人は来ないが大型商業施設の中にあることから、そこそこ忙しい。




面倒なお客様もいるし、正直疲れる。




でも、稼がなければいけない。




お父さんは、物書きをしているが、私が小学生の時に一回売れたが、それきり売れていない。





お母さんがいた頃は、キャリアウーマンのお母さんが働いていたから、そこまで生活は苦しくなかったが、離婚をし私たち姉弟は父のところに引き取られることになった。





正直、経済力にない父のとこらは不安があったが、母は、キャリアウーマンのため、子どもがいると面倒事も多いことから、親の間の話し合いで、みんな父のもとにいることになったことが決まったらしい。





弟や妹のことがあるから、私が働かなければやっていけないのが今の私の家の現状だ。




バイトが終わり携帯を確認する。




日向から連絡は来ていないことから、大丈夫そうなことにホッとした。




日向に会えるのはうれしいけど、父にばれたら怒られてしまう。

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