第7話

「お父さんは?」



二人に聞くがふたりとも「知らない」答える。




きっとまだ寝ていて起きてこないのだと思う。




物書きの父は、生活が乱れていてご飯の時間に起きてこないことは珍しいことではない。




しょうがないと思い、おにぎりを作り机の上に置いておいた。





「ほら、茉莉花ご飯食べたら洗面台に来て。髪の毛どうするの?」




彼女は急いで口に目玉焼きを詰め込みながら




「ハーフアップで巻いて!」と言ってきた。




「怒られても知らないよ。」そう言っても




「大丈夫!」ウインクをしてくる妹はとてもかわいい。





茉莉花の髪の毛を結んでいると、春樹が「俺のジャージがない!」



と叫んできた。



「ソファの上に、畳んであるでしょ。」そう言うと見つかったのか、「行ってきます。」といい家を出て行った。





髪の毛を巻きながらふと思いだし、



「プリン買っておいたから、学校から帰ったら食べな。春樹の分のアイスもあるから、帰ってきたら春樹にも言ってね。喧嘩はしないでね。夕飯は冷蔵庫に作り空きがあるから、チンして食べて。」そう言うと、




「はーい!プリンありがと~」



と茉莉花は答えた。

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