第37話

熱が出たとはいえ、私はなんて事を思ったんだろうと。

何で私ばっかり·····って思ってしまったんだろう。



「もう熱さがったの·····?」


泣きそうになっている侑李は、やっぱり可愛い私の弟。たった一人の弟·····。




「うん、治ったよ。来れなくてごめんね」


「ううん、お姉ちゃんが治って良かった!」



いつ、どうなるか分からない侑李は、風邪ごときの私に本気で心配してくれる。




「お姉ちゃん、大好きだよ」



平均よりも小さい体·····。

アザが残る点滴の跡·····。



どうして神様は、侑李を選んだの·········。

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