第33話

ってか、今何時·····。



「お前が体調崩して、侑李が心配して、侑李が体を崩したらどうすんだ」


「··········うん」


「薬飲んでねぇんだな?病院行くぞ」


「ん··········」




お兄ちゃんに抱えられ、私は近くのクリニックに向かった。お兄ちゃんに抱えられるなんて、初めてのような気がした。




「吐きそうなら言えよ」


「··········ん·····」




高熱が出る風邪との診断だった。


家に帰り、薬を飲めば解熱剤の効果か、随分と呼吸が楽になった。


頭痛も随分楽になった。



「ごめんねお兄ちゃん·····」



小さな声を出せば、お兄ちゃんは「いいよ」と呟いた。

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