第12話

その日の夜、乙和くんに『大丈夫?』とメッセージを送った。しばらくしてから乙和くんから返信が届いていた。




『頭は大丈夫だったよ!けど一応安静って言われたから明日は休むね!』



メッセージを見て、良かったと心が落ち着く。


返信する前に、乙和くんから『大丈夫だからね』と、追加のメッセージが来て。

私に心配かけないようにする乙和くんの表情が思い浮かぶ。



『無理しないでね』



そう送り返した。

翌日、乙和くんのメッセージ通り乙和くんは学校を休んだ。

いつも学校に来ていた乙和くんがいないなんて、変な感じがしたけど。



休み時間に『大丈夫?』とメッセージでの連絡してみた。

けれども乙和くんからの連絡は来なかった。

学校が終わり夜まで待っても、既読はついているのに返信は来てない。



だから電話をしてみたけど、乙和くんは出てくれなくて。

何かあったのか…。

やっぱり打ちどころが悪かったのでは…。



『何かあったの?』



そのメッセージに、既読マークがつくことはなく。




次の日も、乙和くんが学校に来ることは無かった。

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