第51話
動物を殺さない──…
〝お優しい〟
「…俺もその線で考えてる」
「だろうね」
「俺もお前は違うって今日はっきりした」
「ふうん?どうして?」
「お前なら、3匹とも殺すだろうからな」
流雨はやる時は、全てを消すキチガイ。
1匹なんて…しないだろう。
「さすが、大嫌いだよナナ」
顔を赤く染める女の体をゆっくりと起こした流雨は、甘くその頬に口付ける。ぴく、と、少しだけ拒絶したそいつは、昨日みたいには震えてはいなく。
「今日は帰れ、俺が見とく」
「その方がいいね」
「…朝、誰もいない時間に電話する」
「ナナからのモーニングコール?なにそれ気持ち悪い」
「流雨」
「本当に頼むよ、月になにかあったらお前のこと殺しちゃうかもしれない」
「……ああ」
「じゃあケリつくまで、俺は月を殺したい、ってことで。よろしく」
軽く、月にキスをした流雨は「数日の我慢だよ。終わったら結婚しようね」と、そいつからようやく離れ。
ずっと頬を赤く染め、まだ軽く息切れしている女は顔を下に向けた。
制服を少し正し、部屋から出るためにベットから立ち上がった流雨…。
「… Playtime is over. Come at me, so I can kill you.」
相当怒ってるらしい〝帰国子女〟の流雨は、その扉をあけた。
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