第25話
た時、
「流雨」
と、テレビを見ている晴陽が、こちらも見ずに紫煙を吐いた。
胸ぐらを掴もうとしていた手をとめ、晴陽の方に鋭い目を向けた流雨は「…なに」と返事をし。
「そろそろ、3匹にエサ、あげる時間じゃねぇのか」
また煙草を口にくわえた晴陽がそう言った直後、腕を下に下げた流雨が「あ、そういえば、」と、鋭い目をいつもの様に丸い目に変え。
「ごめんねシャーロット達〜」と、にこにことして水槽の方に近づいていくから。マジで頭イかれてんな、その光景を見ながら目を細めた。
「ねぇ聞いてソフィア。俺にもうすぐ彼女ができるんだ〜。ヤキモチやいちゃだめだよ?」
──彼女…?
ふふ、と、嬉しそうに笑う流雨を無視し、そこへ近寄り膝をおり、まだ苦しいのか胸をおさえている女に「…大丈夫か」と声をかければ。
「…っ、…ゆう、り、さん」と、まだ涙目で。首元を見ても絞めたアトは無い。首を絞められたわけでもねぇのにこれだけ息をが乱れて──…
「部屋、戻れるか? 歩けるか?」
そう聞けば、……こく、こく……、と、頷くそいつに顔を上げれば、鋭い目を向けている流雨と。
面白そうに見る御幸と、
関係なさそうにしている晴陽と、無表情の霧島が目に入った。
流雨だけじゃない、
……こいつら全員、イカれてる…。
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