第8話

──…気がつけば、私はベットに寝かされていた。



目を覚ましたのは、自分の力じゃない。息苦しくて、起きた。



起きたの、だと、思う。



薄暗いその部屋で、誰かが私の首をしめていた





あれ、わたし、なん、で、


ふるふると、震える指先で、その私の首を絞めている手に触れた。




夢?


夢、にしては、苦しい…


くるし、い、


はっ、は、と、必死に逃れようとするけど、その夢はさめてくれない、



「起きたか」



は、と、低すぎるその声が、耳に届き、ようやくこれが現実だと気づいた時には、首から手が離されていた。



荒く、はあはあ、と、大きく呼吸をした刹那、私の足は、大きく開かれる。




何が、起こってるか、わからない。



わからない、分からない、私の頭は、薄暗いその部屋でその人を見つめ、ながら──…




下半身に襲う、激痛に、



涙が出るほどの叫び声をあげていた。



その人は、動く。


私の体の上で。


激しく。



逃がさないように、私の腰をずっと掴みながら。



「痛い、っ、痛い!!っ、〜〜っ、!!」



どうなってるの。

なんなの。

わからない

わからない

わからないっ…!!




「はなしてっ、 っ、いた、いっ」



手足を動かしても、離れてくれない。

その律動はやめてくれない。



その人が、泣き叫ぶ私の耳元に唇を寄せると、「痛いのか?」と、低く、面白そうに、呟いてきた。



わからない、痛い、

やめて。本当に、やめて。


その人に懇願するほど、必死にコクコクと頷いた瞬間、




ズン、!!と、最奥 に貫くほどの、刺激を与えられ。さっきまで眠っていた私の目から、ボロボロと涙が溢れ出た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る