第50話

──…昨晩の彼は優しくは無かった。



この前のように、甘く、優しい声は1度も出さなかった。


下半身の鈍痛がこの前よりも酷く。


あまり服の乱れもなかった。


終始、泣いている私に声をかけることも無く。


本気で抱かなかった彼は、「二度と俺に指図するな」と冷たい声で言ってきた。

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