第56話
「胡桃?」
ほら、実さんも心配してる。なんで黙ってるの?って。
なんで動かないの?って。
「な、なんでもない·····、ちょっと驚いて·····、あ、アイスね。買ってくる··········」
あたしはそう言って、辰巳さん、そして実さんと湊の横を通り過ぎた。
「あいつが素直とかキモイな、何かあったか?」って、湊がウザイことを言ってるけど、あたしは無視して歩き続けた。
アイス·····
コンビニ·····
アイス··········
コンビニ··········。
歩いている途中、大駕とのキスを思い出し、あたしは立ち止まって自身の唇にふれた。
なんともいえない柔らかい感覚·····。
確かに煽ったのはあたしだった。だけど本当にするとは思わなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます