第15話

「ここでいいだろ。」


いや、ここは良くないだろう。

社会的ルールでいえばここは上座。上に立つものが座るべき場所だ。しかもソファーは広いはずなのに私と彼は密着している。

さすがにこのままでは心臓がもたないと思い、彼から距離を置こうと試みてみるものの、


「……っ!」


彼がナチュラルに腰を抱くものだから余計に密着してしまった。



「相当気に入ってんね?」

「………うるせ」



私をはさんでキャッチボールが交わされる。



ってそんなことより!

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