第14話

「座れ。」


そう彼が命令してきたので思わず床に正座した。


「……は?」

「……ふはっ」


漆黒の彼は心底驚いた表情を、モカブラウンの彼は吹き出して笑いだした。


「…お前、なにしてんの?」

「…いや、座れと言われましたので…。」

「そこじゃねぇよ。」


じゃあどこに座れと言うんだ。

私のような分際で高そうなソファーになど座れない。すると、彼は手招きをした。それにつられて足を前に進めると、



「…!?」



突然、腕を引かれて彼の隣に沈んだ。

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