第27話

「あ、そうだ、多分来ないと思うから、もし会うなら来いって言っててくれない?」


「え?」



面談が終わり、教室を出ようとする橋本君に声をかける。



「矢島君。明日なんだけど来ない気がするから。まあ、何人か来てない生徒もいるけど。あの子は特にいい加減だから⋯」



たーくさん彼女もいるみたいだしね。



「いい加減⋯? あいつ、結構真剣に紙見てましたよ?」



少し驚いた表情をする橋本君。


紙?

なんの?



「希望票? ずっと見て⋯、名前書いてましたけど」



そう言う橋本君に驚く。

ずっと見てた?私の渡した紙を?


え?

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