第87話
私は、後日、会いに行った。
制服と、名前だけを頼りに。
頭のいい学校に通う彼女。ちゃんと会えるように学校を早退して、下校時刻に合わせるように向かった。
校門で待ちながら、「こんにちは」という私に、彼女はえ?と、首を傾げてた。
可愛らしい雰囲気の彼女。どちらかというと私とは正反対の子。花柄が似合いそうな彼女に、花柄は似合わない私。そんな印象。
私の事を覚えていないのか、戸惑っている様子の彼女に、「聖さんのところで会ったの、覚えてませんか?」と言うと、少し考え思い出したのか「あっ⋯」という声を出し。
思い出してくれた彼女は、「あの時はありがとうございました」と、頭を下げてくれて。
「あの⋯、話があって⋯」
「え?私に?」
「少しお時間、いいですか?」
にこりと笑った私に、真希という女の子は、「大丈夫ですよ」と笑顔で返事をしてくれた。
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