第20話
卒アルのページをめくり、その視界に入ってきた個人写真を、見つめた。
金色に輝く髪⋯。
目つきの悪い、冷え切った瞳。
「この人は染めてないんだね」
「え?」
「この⋯、高島(たかしま)ってひと」
私は高島良と書かれている個人写真を指さした。
裕太は少し体を動かし、卒アルを見つめて。
「ああ、良(りょう)くんな」
「さっき、黒髪じゃないとダメって言わなかった?」
「その人は例外」
例外?
「良くんは、すげぇ‘不良’だったから」
不良⋯。誰かを殴ったりする人⋯。
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