第4話

ギリギリで間に合ったけど、みんなもう揃っているみたいだった。


「ごめんねー、おまたせ!」


私はニコニコと笑い、両手を合わせた。



莉子と、残り2人の女の子は同じ高校。


そして西高の男だと思われる4人も揃っていて。「んじゃ揃ったし行こ」という誰かの声で、駅から離れカラオケに行くことになり。




さすがは不良高の西高。


外見や雰囲気から、4人とも遊んでいるというオーラが放たれていて。



莉子に言われたことがある。


―――清光と、西高の男達を怒らすなと。



特に莉子の隣にいる男からは、そういう雰囲気が滲み出ていた。




「名前、なんていうの?」


そんな事を考えている時、西高の1人の男が、私に話しかけてきて。


柔らかそうな茶色の髪。

少しだけ焼けた肌。

にこりと笑う、かっこいいよりも、どちらかと優しそうで可愛いタイプの彼。

けども身長は高く、男性特有の雰囲気を持っていた。



「俺、裕太(ゆうた)」



裕太⋯。

今日の私の担当はこの人か。

そんな事を思いながら、私は自分の名前を口にした。

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