第41話

自分の足で歩けるようになったヒカルは、ルイのあとを追いかけるのに必死で。



そんな可愛い子達がニコニコと笑っているのは、隣にいる海吏のおかげ。


ずっとあの監禁部屋にいれば、きっとルイは東に取られていた。ルイが異常性癖の持ち主だから。





魁輝のことを殺したいと思ってて。

お腹にルイがいた時も、殺したくて仕方がないと言っていた。




それなのに。


私を好きな海吏は、私のそばにいてくれている。ずっとずっと、私のそばにいてくれている。


殺したいほど憎い男の子供を、大事にしてくれている。



海吏の心の中は、とっても複雑なんだろう。




「そうだね⋯」



魁輝の事を、忘れたって訳じゃない。

今でもずっと大好き。

魁輝の事を考えなかった日はない。


ルイの髪色や、ヒカルの瞳を見れば、どうしても魁輝を思い出してしまう。

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