第40話

「結婚しよ」



唐突に、言われ、私はぽかんと口を開いた。


特に何も無かった。

そういう雰囲気とか。

甘い雰囲気とか。





「いきなり、だね」


「海でプロポーズって言ったん、ひなやん」



少しだけ恥ずかしそうな海吏。


確かに言ったことあるけど。


まさか、今、再び言われると思わなくて。




「そろそろ、俺のになったら?」




俺の。



魁輝ではなく。


海吏のものに。





私は、目の前の砂浜で遊ぶ2人を見つめた。

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