第80話

吐きつわり、ってやつだ⋯。


眠くてだるくなるだけと思っていた私のつわりの種類が増えた。



「だ、いじょうぶ⋯。」


「世那に連絡しよか」


「大丈夫⋯、つわり⋯だと思う。大丈夫だよ。ちょっと、横になるね」


「ほんまにいけんねんな?」


「うん」



本当はすごく気持ち悪いけど、誰もが通る道だから⋯。



魁輝にベットまで運んで貰った私は、この胃の不快感に眉を寄せた。



気持ち悪い⋯。



気持ち悪い⋯。




体の寝転び方を変えたりしても、この気持ち悪さは消えてくれなくて。

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