第72話

魁輝はその後、私を落ち着かせるためにお風呂へと私を誘導し。

入浴がすみ、魁輝と一緒にリビングの方へと戻ればもう世那が来ていて。


私の顔を見た世那は、私にベットへ寝転ぶように言ってきた。魁輝に連れられ、寝室へと向かう。



寝室内に世那と魁輝がいたけど、世那が魁輝に「出てって」と言い放ち。



「なんで」


「いいから出てって」



世那が強く魁輝に向かって言う。

魁輝は顔を顰めながら、「⋯なんかあったら呼んで」と、しぶしぶ呟いた後、部屋から出ていき寝室の扉を閉めた。



どうして魁輝が出ていく必要があるのか分からなかったけど、世那の言う通りにベットへ寝転べば、「さわるけど大丈夫?」と、世那が優しい顔をして聞いてくる。




「⋯はい⋯⋯魁輝は?」


「病院でも、しないでしょ?」


「え?」


「診察台乗る時、男の人は入れないようにしてるから。デリケートな問題だからね」



そういえば⋯。

病院に行った時、足を開くタイプのイスがある診察室の傍の壁に‘男性立ち入り禁止’って、書いてあったような。

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