第65話

「海吏⋯、殺されたいんか」


「その目、変わんないなあ⋯。ほんと、うっとおしいわ」


「どけ」


「嫌って言ったら?」


「殺す」


「うっざ、穢れてる血のくせに」


「⋯お前」


「俺はあんたを、一生許さへんから」



海吏が、そう言った直後だった。

煌が、海吏に向かって拳を振り上げたのは。




顔を殴られ、床に尻もちをついた海吏は、未だにクスクスと笑っていて。



「今はお友達、おって良かったな」



殴られた部分をなぞる、海吏。



何も言わない魁輝は、そのまま足を進め。

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