第62話
「はあ?」
「そいつ、殺す」
「ふーん、こいつが陽向を⋯」
煌は冷たく蛇のように唯斗を見下ろすと、床へ乱暴に投げ飛ばした。そしてそのまま、顔を踏みつけ。
「俺が殺す」
「ちょっと待てストップストップ!そいつ鍵持ってるかもしんねぇから!! 殺す前にそいつの服探せ!!」
煌の体を押しのけ、魁輝にも「落ち着け」と璃久が言った後、璃久は横になる唯斗にしゃがみ込み、ズボンのポケットを探る。
すぐに「あった!」と、声をあげた璃久は、それを魁輝に投げつけた。
魁輝はそれを片手で受け取ると、また私に近づいてきて。
それを手錠の中に入れ、ガチャンと、私の耳に鍵が外れる音が聞こえた。
その事に涙が流れるほど嬉しくなる私は、今度こそ魁輝に抱きつく。
魁輝は私を受け止め、「遅なってごめん⋯」と、抱き寄せた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます