第45話
不安が私を襲ってくる。
魁輝にも同じようなことを言われた覚えがあるから。でも、まさか。そんな。
うそ、嘘だ。
もし、兄弟がいたとしても。
ここにいるわけない。
そもそも異常性癖なんて、すごく稀なことなのに。
いや、それよりも、兄弟で同じ性癖を持ってるわけない。
ああ、そっか⋯、これは罠。
私を戸惑わせようっていうメビウスの策略で。
騙されない。
二度ともう、騙されないからっ。
そう決意して、目の前の男をどうしようかと考えていた時。
「ねぇ」
唯斗、と呼ばれた明るい髪をした男が、興奮気味に私に近づいてくる。
なに?
なんなの。
なに。
思わず後ずさってしまう、私の体⋯。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます