第34話

この部屋で魁輝に抱かれ殺されそうになり。

仁にも抱かれ、詩乃には実質、殺されそうになった。


月日が流れてるとはいえ、簡単に忘れるなんてできない⋯。


血まみれの廊下⋯。


死にかけた璃久。


2ヶ月間、目を覚まさなかった魁輝。


痛めつけられ、何度も抱かれて⋯。

今はもう二人を除いて和解してるといっても。



「け、警察とか、助け⋯を⋯。ここって、電話とか⋯」


「⋯ないと、思います」


「じゃあどうすればいいんですかっ!」



どうすればいい⋯。

そんなの、私にだって分からない⋯。


ずっとここで、‘ビーー’とサイレンが鳴るまで待つだけ。次に扉が開く瞬間まで。



いつ?


何日⋯。



何日間、こうしてればいいの?

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