第21話
「もしも」
『魁輝から聞いた!おめでとう!!』
もしもし、を言い終わる前にそう言われ、また嬉しくて笑顔になる私は、すごく顔が緩み。
『あいつ朝から電話かけてきやがって!超自慢してくんのうぜぇよっ』
ケラケラと楽しそうにしている璃久。
『もう男と女とか分かんの?』
「まだだよ、多分5?6ヶ月ぐらいじゃないかな」
『そっかー、楽しみだなあー、俺に懐くようにオモチャ買わねぇと』
「璃久、洗脳しちゃだめだよ?」
『ンな事したら魁輝に殺されそ』
あの、事件から、約1年⋯。
私自身こんなにも笑顔になるなんて、思っても見なかった事で。
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