第19話
「違いますよ」
呆れたように笑いながら言い返した世那は、「友人です」と、呟く。
「またまたぁ、噂になってますよ?小早川先生が、産婦人科の予約を取った、って」
「それがどうして彼女って話になるんです」
「看護師の子達、小早川先生に彼女がいる!子供ができた!結婚するんじゃ!?って、盛り上がってましたよ、小早川先生、人気ありますから」
「全くのデタラメなので、噂をしてれば、注意してくださいね。東(あずま)先生」
「そうですか〜、残念です。でも、看護師達は喜ぶでしょうね。あ、僕、小児科医の東と言います。よろしく」
突然、話しかけられてドキっとした私は、「あ、はい⋯、よろしくお願いします⋯」と、
頭を慌てて下げる。
「では小早川先生、また」
「はい。おつかれ様です」
白衣を揺らしながら、私たちが歩いてきた方向へと歩いていく東、という医師。
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