第15話

狂ってる、この建物の住民は、狂ってる⋯。





「みぃつけた〜」





ああ、どうして私は、興味本位でこんな所に来てしまったのか。



来なければ、良かった。





死。




「やだ、やめて、殺さないでっ⋯!!」



泣き叫ぶ。


そんな私を見て、面白可笑しそうに私に手を伸ばそうとしてくるその男。



黒髪に、少し、タレ目の瞳。


優しそうな外見なのに、中身が狂っているその男は、たくさんの人を平気で殺す。



その光景を、見て⋯しまった私は、「ごめんなさいごめんなさい許してください⋯っ」と、必死に懇願するけど。



その人の笑顔は、止まらない。

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