第45話

膝をおり、私の足元に跪き、私の顔を覗き込む流雨…。


流雨はそのまま視線を下げると、どうしてか私の右膝にキスをしていて。びく、と、微かに足を震わせれば「こういう時、」とふくらはぎを撫でてきた。




「右足から温めれば、心臓は落ち着くらしい。だから湯船に浸かる時も右足からがいいんだって」



右足…。

ちゅ…と、膝にリップ音をする流雨は、何度も何度も右足のバスローブから出ているそこを撫でてくる。



「っ、……」


「細い足だね…すごく綺麗」


「……っ…」


「月の太い足も見てみたい気もするけど」


「ン……」


「足上げて」



流雨は私の足の裏に手を置き、上にあげた。その拍子で少し私の上半身が傾き、後ろに倒れないように手のひらがベットについた。


足を上げる形になった私の、右足の甲にキスをしてくる男は、その唇をゆっくりとつま先へ落とす。




何してるの、、と思わず目を見開いた。




「き、たな、…」


「月に汚いところなんてないよ」



便器と言ったことがある流雨は、何度も何度も右足にキスして撫でてくる。その唇は、時間をかけて少しずつ、私の右足を温めていく。



その唇は太ももまであがってきた。

いやで、恥ずかしくて、さわられたくない私の足が開かれ、その内ももも何度もさすり柔らかくキスをしてくる…。


途中から柔らかくて生暖かい感覚も増えて。




「る、るう、」


「ん?」



ちゅ、…と、音を残し、私の足に顔を埋める流雨に、思わず顔を背けた。

秘部があたらない、ギリギリまでキスをして、たまに舐めてくる流雨の舌。



「し、しない、の…」



想像とは違う、流雨のやり方に戸惑う。


太ももの内側に1週間ほど消えないアトを残すと、「まだ左足温めてないよ」と言い、右足を下ろすとさっきと同じように左の足の裏を持った。

また、今みたいに温めるらしい。

30分程、時間をかけて。




「ま、まって……」



ちゅ…と、左足の先にキスをしてきた流雨は、そこにゆっくりと、舌先を伸ばした。

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