裏で動く人物

第76話

「待たせた、朔」



「いーや、大丈夫だ。早くこっち来い」



朔が呼び出したのは、闇來のアジトだった。

朔は黒狼メンバーじゃなかったか?



「朔、闇來に入ったのか…?」



「仮だけどな。怜央は総長代理だぞ。薫が闇來を頼んだのが、お前なんだから」



「あぁ、わかってるよ」



俺が薫の代わりにここをまとめる。薫のために裏で動く奴らを見つけ出す。



「それより、これ見てくれ」



「これが、黒狼が持っていた情報か」



朔が見せてきた画面には、黒狼の薬の入手ルートが記載されていた。



「この薬って、薫の…?」



「あぁ、表じゃ正統派でも裏じゃ真っ黒みたいだな。黒狼内部でこの情報を知っているやつがどれだけいるか探ってみたけど、限られているっぽい」



薬の入手先にいる人物がわかれば、薫の記憶を戻す手掛かりになるかもしれない。

それにこの人物が裏で動いている人物の可能性も少なからずあるな。



「この入手先、調べていこう」



「りょーかい」

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