第58話
「あははっ、これでようやく僕のものになるんだ」
嫌だ、吐き出さないと。怜央のことを忘れちゃう。
そう思っていても焦りでうまくいかない。
「大丈夫、あと20分もすれば全部忘れて僕とずっと一緒に暮らせるから」
絶対に嫌だ、怜央のこと絶対に忘れたくない。
「だからそれまで眠ってて、起きたら全部忘れているはずだよ」
柊はまたあの時のように首筋に睡眠薬を打ち込もうと、注射器を取り出した。
「やめて…お願い。お願いだからっ」
涙が止まらない、私は…どうしたらいいの?
バンッ
扉が開く音がした。
「煌っ!」
あぁ、最後に、最後に見れた…。ようやく会えた。
「……怜央っ」
そこには私の大好きな彼がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます