対面

第39話

――side朔—―



朝早くからある場所へとバイクを走らせる。

まぁ、暴走族と言っても朝とかはルールを守った運転だよ。一応ね。


目的のマンションまであと数分ってところか。

このことリーダーにはバレないようにしないとな。…あいつはリーダーの所有物だから。


リーダーは今日大事な会合があるらしいから、マンションにはいないはず。

SPをつけるのもあまり好きではないらしいから、マンション付近のSPは限られてるはず。


マンションに着くと、予想通り数人のSPがいた。



「失礼する…よっ!」


ドスッ


SPの人間の鳩尾に拳を落とす。


SPって意外に弱いのな。



マンションの最下層にある、数人にしか知られていない部屋のパスワードを入力し扉を開ける。



「…誰だ」



「俺だよ、愁。…じゃなくて

        ――――――怜央」



俺の目の前には黒狼の総長に似た面影を持つ男が座っていた。

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