第37話
リーダーに見つからないという面であれば、監禁されてても別にいいだろう。
私を監禁したところで、なんも利益ないことに気づくだろうし。
「起きたんだ、薫」
私の名前を呼びながら、柊は部屋に入ってきた。
「私を監禁して、何が目的なの」
「目的?そんなのないよ」
柊が私が座っているベットのとなりに座る。
「薫は俺のものでしょ。これからずっと」
私の手を握りながら瞳の奥を見つめてくる。
彼は危険だと、私の全身から伝わってくる。
「あなたのものになった記憶はないけど」
彼の危険な香りを感じて思わず目をそらす。
柊は「相変わらずだなぁ」と言いながら私との距離をさらに詰めてくる。
「…でも、まだ起きないでほしいんだ」
私のことを抱きしめると同時に、首筋に何かを打ってきた。
「…なに、したの」
「ちょっとした睡眠薬だよ」
だんだん頭がぼやぼやしてくる。視界も見えなくなってきた…。
私はその後眠りについてしまった。
「もう少し眠っててね、俺のお姫様」
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