第7話

その言葉を聞いた瞬間、今まで好きでいた気持ちも頑張って作ったチョコレートに費やした時間も無駄に思えてきた。


私がいくら頑張ろうとも幼馴染の気持ちは変わらない。


幼馴染以上にも以下にもなれない。



渡そうと思ったチョコレートはゴミ箱に捨て逃げ出した。


あんな言葉聞きたくなかった。


どうして告白しようと思ったのだろうと途端に後悔をした。涙が出た。




結局私は告白する勇気がなかったのだ。


関係を変える勇気も、踏み出す勇気が持てなかった。ただそれだけ。


臆病者。弱虫。意気地無し。



大人になった今でも………私は変わっていなかった。



「あ………夢か」



あまりに懐かしい頃の夢を見て笑えてきた。


あんな頃もあったな。


けれど私は変わってない。


幼馴染を好きな気持ち。


簡単には忘れられなかった。


誰か知ってるなら教えて欲しい。


幼馴染の忘れ方を………

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