第6話

だからわかる。


幼馴染は誰に好かれてて誰を目で追っているのか。


ずっと見てきたからわかる。



私の幼馴染は別に顔は悪くないし、むしろクラスの人気者になるような人柄でモテていた。


学校行事があれば前に出て仕切るようなタイプ。


そんな幼馴染を陰ながら目で追って見守っていた。




私は1度だけ勇気を出して告白しようと決めたことがある。


それは雪が降るバレンタインデーの日。


放課後の教室に呼び出してチョコを渡して告白する計画だった。


だけど、教室には先約がいた。


しかし、教室にいたのは呼び出していた幼馴染とその友人たちがたわいもない談笑をしていたのだ。



その時、聞いてしまった。



幼馴染は私のことをこれっぽっちも意識をしていないことに。


ただの幼馴染でそれ以上もそれ以下もないと。

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