サシ飲み

第8話

変な時間に目覚めてしまった。


時刻は早朝6時。




テーブルには昨日ひと口しか口につけていない缶ビールにつけっぱなしのテレビ。



「やっちまった……」



リモコンでテレビをOFF。



シャワーでも浴びようかと思ったその時、スマホが震えた。


後輩の成美からの電話だった。



「こんな朝早くから何だろう?」



たまたま朝早くに目覚めて電話に気づいているからいいものの、普通だったらまだ寝てる。


迷惑を知らない後輩なんだから。


まあ、成美みたいな子、嫌いではないけどね。



気づいたら着信が切れた。



「……あ。遅かったか」



諦めてお風呂に向かおうとした時、まるで催促するように再びスマホが鳴った。



「はい。もしもし?」


『せんぱ〜い!!!』




電話越しなのにすごい声量。


成美ったらこんな馬鹿でかい声出るんだ。びっくり。


て、感心してる場合じゃないか。

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