第7話

「向かいのビルのあの女マジで面倒くさいよな」

「才田さんにフラれたからって、そんな事言うもんじゃ無いぞ」もう一人のサラリーマンは笑っている

「呪詛でもかけようかなぁ」

「アホらしい。いい加減ストーカー行為はやめとけよ」

「分かってるって。ただ何も気乗りしねーんだよなぁ」

「なんだよ。理由になってねーぞ」

「少し声でかいっす」

「、、、おう。飯食うぞ」

「港川九瑠璃ちゃん。聞こえてるかなぁ?」

長は上の空の九瑠璃に話しかけている

「あっあっ、、うどんきたね。食べよう」

「はいはい。」

高めの声で茶化す様に返事をする。

美味しく完食した二人はレジを済ませ店を出た。

「才田さんの事心配?」とあまりにも沈黙が続いた為、長は問いかける、、、

「やっぱり心配し過ぎかな?」

「人を想う気持ちに無駄なことなんて無いよ」

「そうかな?」

少しトーンが明るくなる

「お前の事知ってたら誰でもそう想うと感じてる。それだけお前は凄いんだ」

「ありがとう」九瑠璃は笑っていた。

その笑顔がどっちなのか判断する前に九瑠璃が続ける。

「暑くなって来たね。ボーリングにでも行く?」

季節は初夏。好天に恵まれすぎた。そんな格好である。

「そうだな。九瑠璃にしては気が利くじゃないか」

「私だって女の子だもん」

「まぁ、そうか。」

「何?不服そうね!」

「不服です。」

「そんなはっきり言うな。女の子の前だぞ」

「ぞ!をつける女の子の前でした。。」

不服そうな顔をする九瑠璃

ぐうの音も出ないというとこだろう。

わちゃわちゃしながらボーリング場に向かう。

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