第85話
「―――大丈夫か?」
その声が聞こえ、私はようやく顔を上にあげた。不安そうな顔をする蛍は、もう一度「大丈夫か?」と言ってくる。
「悪い、知り合いだったんだ、怖い思いさせてごめん」
未だに肩が震えている私を抱き寄せる蛍。
「と、もだち?」
「そんなんじゃない⋯、ちょっとだけ、つるんだ事のある奴」
「そ、う、なんだ⋯」
「あのさ、湖都―――⋯」
「お次のお客様―――!!」
蛍が何か言おうとした時、店員に呼ばれ。私は蛍に連れていかれるようにカウンターへ行き。
「何にする?」と言われても、私は口を開けなかった。それを見た蛍は、適当にお持ち帰りで注文し。
出来上がった品を右手。
左手で私の手を握ったまま店から出た蛍は、不安な顔をしていた。
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