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第81話

蛍とはあれから、何度も体を重ねた。

本当に私を大事に抱いてくれるその行為に、私は本当にあの事件の体の記憶を、失っていくようだった。



蛍といると、いつも笑顔だった。


そんな私を見て、お母さんの雰囲気も穏やかになり。



お母さんも、お父さんも、私を大事に扱ってくれている蛍をすごく良く思っていて。



私の家で蛍と一緒に夕食を食べる事も、多々あった。




気がつけば、もう夏休みに入っていて。



「こと〜」と、私を呼ぶ蛍。



蛍の家で宿題している時、ベットで寝転ぶ蛍が名前を呼び。「なに?」と振り向けば、「⋯してぇ」と、そういう行為のお誘いがあり。



「ダメ」


「なんで?」


「⋯⋯」


「湖都?」


「アレ⋯だから」



何度も体を重ねたと言うのに、生理という単語が恥ずかしくて私はノートの方へと向き直した。


といっても今日は7日目の最終日。

もう血は出ていない。

念の為にと、ナプキンを付けているだけで。

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